【理学療法士監修】働き盛りの男性こそ要注意!腰痛・ヘルニアは早期治療と生活習慣の改善がキーポイント

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A さん
「うーん!腰が痛い……」
B さん
「最近、腰痛が酷くなっているようですね」
A さん
「ちょっと足がしびれるような気がして、病院に行こうか悩んでいるんだけど……」
B さん
「最近、外回りや立ち仕事も多いからマッサージにでも通ってみたらどうですか?」
A さん
「実は椎間板ヘルニアじゃないかと心配しているんだよね!」
B さん
「ヘルニアってものすごく激痛が続くらしいですね、でも50代以上の方が患うイメージですが……」
A さん
「10代後半から発症する可能性があって、特に働き盛りの年代の男性に多いみたいなんだ。」

腰痛は症状の軽いものから重いものまで原因もさまざまですが、慢性的な腰痛に悩まされている方が一番恐れているのが「ヘルニア」ではないでしょうか。

正しくは「腰椎椎間板ヘルニア」となりますが、10代後半から発症する可能性があり、働き盛りの30〜50代に多い病気です。また男性の方が女性よりも多く発症しています。

病名だけ聞くとすごく大変な病気に思われがちですが、早期に適切な治療を行なえば痛みも治まり通常の生活に戻れることが多いので、辛い痛みを我慢し続けずに専門の医療機関を受診しましょう。

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1、椎間板ヘルニアってどんな病気?

「椎間板ヘルニア」というと名前は聞いたことがある方が多いかもしれませんが、知識はあいまいだったりするものです。実際には国内で100万人近い患者がいると言われるほど、多くの人を悩ませています。

出典:http://www.sekitui.jp/YA/youtui/youtui.htm

100万人を悩ませる椎間板ヘルニアってどんな病気なんでしょうか?

背骨は小さな骨が積み重なってつながっています。

骨と骨の間、隙間を埋めるクッションをしているのが椎間板です。

椎間板はとても頑丈に出来たクッションですが、激しいスポーツや毎日、肉体を使う仕事で、クタクタになって変形します。また年齢とともに衰えていくのです。

変形した椎間板が背骨から飛び出して、神経を刺激して腰や足に激しい痛みやしびれなどを引き起こすのです。ちなみにヘルニアはラテン語で、「飛び出す」という意味です。

(1)椎間板ヘルニアの種類

椎間板ヘルニアには大きく分けて2つのタイプがあります。

ひとつめは背骨から椎間板が飛び出した状態の「脱出型」。もうひとつは、椎間板は飛び出していないものの皮膚が腫れて神経を刺激する「膨隆型(ぼうりゅう)」です。

以下、症状や治療法をまとめましたので、参考にしてくださいね。

タイプ 症状 起こりやすい人 治療法
脱出型 脚全体に激痛が走ります。

ぎっくり腰になって歩けないようなこともあります。

長時間同じ姿勢で過ごす仕事、長時間の車の運転、肉体を使う重労働など、20代から40代までに多く見られます。 症状が激しい割には自然に治る率が高く、激痛時には安静にして治まったら徐々に普段通りの生活に戻します。長引く場合には手術することもあります。
膨隆型 激しい痛みがないため、生活や仕事ができるので、常に痛みを我慢している状態です。ジワジワと痛みが続き、慢性化していることが多いです。 運動不足や肉体を使う重労働などが積み重なっておきます。若い人から高齢層にも多く見られます。 自然に治ることが少なく、長引く場合には手術も必要です。

椎間板ヘルニアは高年齢の方ではなく、若い人に起こりやすい病気です。椎間板自体に弾力性があり飛び出しやすいためとされています。しびれや痛みだけではなく、悪くなると尿漏れや尿や便が出にくくなる場合もあるので、その場合は整形外科で診療を受けてください。

(2)身体の傾きと痛みの関係

身体が傾くのは椎間板ヘルニアの特徴的な症状の一つです。椎間板ヘルニアにかかると、痛みを和らげようとして無意識に身体を傾けてしまいます。すると、不自然な姿勢になるので腰痛以外にも肩こりなど新たな不調を起こすことになります。また、椎間板ヘルニア自体も悪化させることになってしまいます。身体の傾きを治すことが椎間板ヘルニア治療の第一歩なのです。

椎間板ヘルニアの人がどの方向に身体を傾けるかはヘルニアが起きている場所と深い関係があります。

2、ヘルニアの症状

椎間板ヘルニアになると、立っていること、座っていること、歩くことなど日常生活の基本的な姿勢や動作で激しい痛みが起きます。

ヘルニアの痛みは筋肉痛や関節痛とは違う特徴的な痛みです。

  • 咳やくしゃみをしても激痛が走る。
  • 脚全体に激痛がある。
  • 痛みの種類はピリピリとしびれを伴う。
  • 脚が冷えたり力が入らなくなる、感覚が鈍くなるなどの症状がでる。

このような状態のまま悪化すると腰の近くにある内臓の機能も低下し、便秘、排尿障害、EDの要因になることもあります。

特に、前かがみの姿勢や立ち上がる瞬間に腰の痛みがひどくなる場合にはヘルニアの可能性があります。できるだけ早く医師の診察を受けましょう。

3、腰痛の原因はさまざま

腰痛の原因は歩き方や睡眠時の姿勢、ぎっくり腰、椎間板ヘルニアといった病気や内臓の病気まで、さまざまなものが考えられます。

軽度な腰痛の原因としては、

(1)腰の筋肉の疲労

筋肉疲労は、激しい運動を繰り返す、長時間同じ姿勢で過ごすこといったことで起こります。この二つは一見逆ののように思えますが、同じ筋肉を長時間使い続けるという意味で共通しています。

同じ筋肉を長時間使い続けると、筋肉がコリ固まって血行不良になります。血行不良になると、ますます筋肉がコリ固まるという悪循環になるのです。

腰の筋肉を使いすぎて疲労させる仕事といえば、重い荷物を扱う仕事、逆に一日中パソコンの前に座り続ける仕事などです。このような仕事をする人は、日々の腰のケアが腰痛予防のカギになります。

ケアを怠って腰の筋肉疲労がたまったままにしているとぎっくり腰を起こしてしまうこともあります

(2)寝る姿勢

目覚めたときに腰が痛いということがあります。睡眠って休息なのに腰が痛むというのはとても不幸なことですよね。なぜ、眠っているときに腰を痛めてしまうのでしょうか?

実は寝る姿勢が腰に大きな負担をかけることがあるのです。それがうつぶせ寝です。人間は背中から腰にかけてS字カーブを描くことで重い頭を支えることができています。寝る時には背骨から腰までのS字カーブを守りながら休息することが大切なのです。うつぶせ寝は、S字カーブを逆に反らせてしまいます。しかも、うつぶせ寝は寝返りを困難にする姿勢でもあります。

寝る姿勢で背骨から腰を休息させるのに適しているのは横向き寝です。横向きに寝て、適度に寝返りを打つことが大切なのです。右向き、仰向け、左向きと適度に寝返りを打つことが、崩れかけたS字カーブを正しく戻してくれます。

うつぶせ寝の習慣がある人は、今日からでも右向き寝や左向き寝を試してみてはいかがでしょうか?

(3)体の歪み

体が歪んでいると、不自然な姿勢で体を支えなければならないので腰の筋肉や背骨に大きな負担がかかります。

仰向けに寝たときに腰周りに違和感を感じたり、安定しなかったりする場合には、体が歪んでいる可能性があります

長時間、同じ姿勢で過ごさなければならない仕事をしている人は体の歪みが起きやすいのです。また、ケガをした部分をかばいながら生活しているときも体の歪みが起きます。

筋肉を伸ばしたり骨格を矯正してくれるエクササイズでケアをすると体の歪みを改善することができます。学校や職場で、トイレの時間に軽いストレッチをするだけでも体の歪みが改善されますので是非試してみてください。

(4)ストレス

1カ月以上も続く頑固な腰痛が続くのに医師の診断を受けても原因がわからない、そんな場合にはストレス性の腰痛の可能性があります。ストレスが腰痛の原因になるなんて、意外に思う人もいるかもしれません。しかし、ストレス性の腰痛は近年増加傾向にあります。

ストレスを受け続けると自律神経のバランスが崩れて痛みをコントロールする機能が衰えてしまうのです。

普通痛みが起きても軽度のものなら知らず知らずのうちに緩和されます。なぜなら神経伝達物質であるドーパミンが分泌されて痛みを緩和させてくれるからです。ところが、長期間ストレスを受け続けているとドーパミンを分泌する機能が低下してしまいます。

ストレスを感じていると普通なら忘れてしまうような軽い痛みも、常に意識して過ごさなければなりません。痛みに対して過敏になってしまうのです。

ストレス性の腰痛の特徴

  • 外科的な検査では原因がみつからない
  • 日によって痛みのレベルが変わる
  • 日によって痛む場所が変わる
  • ストレスの原因になっていることをすると痛みがひどくなる

このような状態が1カ月以上続く場合にはストレス性の腰痛を疑ってみましょう。

(5)ぎっくり腰

医学的には「急性腰痛症」といいます。突然激しい腰痛が起きる症状はすべてぎっくり腰と呼ばれます。ぎっくり腰の原因や症状は多岐にわたります。

腰の筋肉疲労や体の歪みなどで腰の不調が蓄積している状態でさらに強い負荷がかかった場合に腰が悲鳴を上げてしまった状態です

①長時間同じ姿勢

長時間同じ姿勢を続けると腰の筋肉に血行不良がおきます。そんな時に重い荷物をもったりすると、筋肉が炎症を起こします。ひどい時には腰椎を支えているじん帯が損傷したりすることもあります

ぎっくり腰になると、2,3日で治ることもありますが立ち上げれないほどの痛みが2,3カ月続くこともあります。

座っている時間が長い、中腰の姿勢が多い、運動不足、肥満、寒い場所で長時間過ごすなど血行不良を招く生活習慣や仕事を持つ人はぎっくり腰のリスクが高いといえます

②飲酒

過度の飲酒をする人もぎっくり腰を起こしやすいのです。酔って背中を丸めたり何かに寄りかかって長時間飲酒を続けることがぎっくり腰の原因になるといわれているからです。

③喫煙

意外かもしれませんが喫煙はぎっくり腰の大きな原因になります。タバコに含まれるニコチンによって血管が急激に収縮して血行不良が起きるからです。またニコチンは椎間板を劣化させる作用もあります。

4、ヘルニア予防=生活習慣の改善

症状が重い場合はもちろん専門機関への受診が必要ですが、軽度の腰痛は生活習慣を見直すことで改善していくことができます。

(1)正しい姿勢を心掛ける

椎間板ヘルニアを予防するための基本中の基本が正しい姿勢を心がけることです。正しい姿勢とは、すなわち背骨のS字カーブを守る姿勢ということです

正しい姿勢簡単チェック
S字カーブ

壁に背中を向けて立ちます。

足の裏は、かかとをくっつけて指先に向けて扇形に広げます。体重計や身長計の台に書いてあるあの足型の通りにして「気を付け」の姿勢で立ちます。
【1】かかとを壁に付ける
【2】肩甲骨の間を壁に付ける
【3】顎を引いた状態で後頭部を壁に付ける

この3つの動作は正しい姿勢ができていればごく自然にできることです。もし、無理をしなければできないようなら、背骨のS字カーブが正しく守られていないということです。

毎日、姿勢のチェックをしてみることが椎間板ヘルニアの予防になります

というのも、チェックのときに姿勢を正すだけでも日々の歪みを治すことになるからです。

(2)座ったときの姿勢

現代人は椅子に座る時間がとても長くなっています。職場のデスク、家庭のダイニングテーブル、パソコンデスクなどほぼ一日中、椅子に座る生活をする人も少なくありません。椎間板ヘルニアを予防したければ椅子に座る姿勢を正すことが肝心です

①椅子の高さ

足の裏全体が床につき膝が直角に曲がる高さが正しい椅子の高さです。

②腰かける深さ

椅子の背もたれにお尻が付くように深く腰掛けます。腰の掛け方が浅いと骨盤が後ろに倒れます。骨盤を立てて座ることは、椎間板ヘルニアの予防では最も大切なことです。

背もたれは、あまり後ろに倒れていないデザインを選びます。

③あごを引き背筋を伸ばす

背筋を伸ばせば背もたれにもたれる姿勢にはなりません。背もたれはあくまで一時的に持たれるもので基本姿勢は背もたれに接するのはお尻だけです

④机の高さ

椅子に正しい姿勢で座るためには、机の高さも非常に重要な要素になります。両掌を机の上に置いて、肘が直角に曲がる高さが正しい机の高さです

⑤パソコンの高さ

あごを引いて背筋を伸ばしてパソコンを使うとなるとパソコンの位置もあまり低くては、背中が曲がってしまいます。逆に高すぎるとあごがあがってしまいます。また、顔をパソコンに近づけすぎても正しい姿勢をキープすることはできません。顔を近づけなくてもいいように文字の大きさも自分に合わせて調整しましょう

(3)腹筋、背筋を鍛える

腹筋や背筋が衰えると姿勢が悪くなり、体の歪みを起こしやすくなります。腹筋エクササイズといえば、仰向けに寝て手を使わずに上体を起こすエクササイズがおなじみです。でも、このエクササイズは腰への負荷が大きく、かえって腰痛を起こすことがあります。

正しい姿勢で過ごすことは、それだけで背筋や腹筋を鍛えることになります。アスリートや重労働をする人は別ですが、腰痛で悩む人はもともと姿勢の悪い人が多いのです。姿勢をよくするということは腹筋や背筋を適度に使わなければできないことです。したがって、正しい姿勢で毎日を過ごすことが腹筋や背筋を鍛えることにつながるのです。

とはいえ、衰えてしまった腹筋と背筋は何らかのエクササイズで鍛えてあげなければ丈夫になってはくれません。おすすめしたいのはいわゆるインナーマッスルを鍛える方法です。

【1】仰向けに寝て膝を立てます。建てた膝を片方ずつお腹の方へ上げていきます。寝転んでいるので膝への負担が少なく、また膝を立てているので腰への負担も少ない方法です。腸腰筋エクササイズの中でも最も体への負荷が少ない方法です。以前に腰痛の再発が心配な人や、現在軽い腰痛のある人に向いています。

左足を抱える

【2】【1】のエクササイズである程度筋力がついてくれば、もう少し負担の大きいエクササイズにもトライしてみましょう。【1】と同じように仰向けに寝て膝を伸ばします。片足ずつ膝頭をおなかに付けるように曲げます。

【1】【2】のエクササイズは、軽すぎると感じられるかもしれませんが、腰痛を感じている人にとっては軽いエクササイズを毎日続けることが大切です。

(4)腹式呼吸

腹式呼吸の習慣をつけると腰痛の予防、軽減につながります。呼吸と腰痛には何のつながりもないように思えますが、腹式呼吸は正しい姿勢を維持するのにとても有効な方法なのです

腹式呼吸では横隔膜や腹横筋がよく動きます。腹横筋は胴体を安定させるためのコルセットのような役目を果たしている筋肉です。腹式呼吸では腹横筋が鍛えられるので姿勢がよくなるのです。

また、腹式呼吸は緩やかなダイエットエクササイズでもあります。肥満は腰痛の大敵です。腹式呼吸は体の負担がない割には腰痛予防、緩和に効果が大きいのです。す。

腹式呼吸の仕方がよくわからない方は、ベッドに寝っ転がって呼吸をすると自然と腹式呼吸になるので試してください。

(5)ウォーキング

ウオーキングは正しい方法で行うことで大切です。姿勢や歩き方を正しくすることが腰痛防止になるのです。

靴はウォーキングやスニーカーなどにして服は動きやすいゆったりしたものにしましょう。

①姿勢

背筋は反らない程度に伸ばします。背筋を反らせると腰に負担がかかります。正しく背筋や腰を伸ばすと骨盤は自然に正しい位置に収まります。

②歩幅

少し広めにとった方が効果が期待できます。ただし、腰痛がある場合には歩幅を少し狭めて腰への負担を和らげましょう。

③膝

膝を曲げて歩くと膝に負担がかかってしまいます。

④腹筋

腹筋を使うように歩きましょう。お腹やお尻を引き締めると腹筋を使います。腹筋が弱いと背筋への負担が大きくなり結果的に腰痛を悪化させてしまうことになります。

⑤足の裏

つま先で地面をけってかかとで着地します。かかとからの着地を意識するとつま先が上がるのでつまずききにくくなります。

⑥時間と頻度

1回15分程度、3日続けて1日休むなどのペースを作りましょう。

ウォーキングに慣れてない人が①~⑥のことを一度に実行しようとすると歩くことが嫌になってしまいます。まずは、楽な服装で平坦な道を散歩気分で楽しむことがウォーキングを続けるコツです。

(6)ヘルニアのかた向けストレッチ

腰痛であまりにも辛い時には、安静にしていることで楽になります。ただ、安静にしている期間が長すぎると筋力が衰えて、腰痛を起こしやすくなってしまいます。筋力を鍛えることが腰痛を予防します

その前にしておきたいことがストレッチ運動です。腰痛を起こすと腰回りの筋肉がコリ固まってしまいます。その状態でいきなり筋肉を鍛えようとエクササイズを始めるのはとても危険なこと。まずは、コリ固まった筋肉をほぐすストレッチをしましょう

①前屈

最も基本的なストレッチ運動です。床に、足を延ばして座ります。足の裏は床に垂直になるように立てます。両腕でつま先をつかむように伸ばします。この姿勢が辛い場合には、膝を立てた状態で両腕をひざ裏に回す体勢になります。腰の筋肉が伸びるのが実感できると思います

②骨盤のストレッチ

ashiwomageru
前屈をする時と同じように床に両足をそろえて座ります。両手のひらをお尻の後ろの床につけて重心を預けます。その姿勢のまま膝を曲げます。この姿勢をするだけでも肩から背中の筋肉に心地よい刺激があります。上体が後ろに傾いたまま、片足をもう一方の足の膝の上に乗せます。

①のストレッチで腰回りに筋肉をほぐしてから行いましょう。脚の付け根の筋肉が伸びると自然に骨盤内の筋肉も伸びます

(7)腰椎ベルト

腰椎ベルトは腰痛持ちの人には必需品と考えましょう。普段より重い荷物を持たなければならない時には腰痛予防に役立ちます。

ただし、常に腰椎ベルトを装着して生活するのはお勧めできません。というのも、腰椎ベルトは腰の負担を軽くしてくれるので常に装着したままでいると腰の筋力を弱らせることになるからです。また、ズレを防止するためには、かなりきつく締めます。長時間装着していると血行の妨げにもなります。腰椎ベルトは、あくまで「とっさのときの必需品」と認識しておきましょう

腰椎ベルトはずれにくいことが大切です。最近は、幅広で腰をしっぽり覆うタイプや、二本のベルトが上下に並ぶように設計されたものがあります。幅広のものを使う場合には通気性のいい素材を選びましょう。価格は数千円~2,3万円ぐらいまで様々です。自分にあった腰椎ベルトを常備しておくと気分的にも安心です

5、医療機関ではどんな治療が行なわれている?

(1)整形外科での受診

腰痛を治療してくれる機関には整体院や整形外科などがあります。軽い腰痛ならマッサージなどで治ってしまうことも多いので腰痛の時には、すぐマッサージや整体院にかかる人も多いと思われます。

ただ、腰痛が長引いてきたリ、激しい症状が出たりしたときには整形外科の受診をお勧めします。というのも、整形外科では治療をする前にまず検査を受けることができるからです。腰痛の原因を科学的に明らかにしてから治療にかかることが望ましいのです。

腰痛の原因には筋肉痛や椎間板ヘルニアなど以外にも、腎臓などの内臓疾患も考えられますまた、ストレス性の場合もあります。その場合には整体やマッサージでは効果が望めないばかりか疾患を悪化させてしまう恐れもあります。

腰痛は医療機関を受診して原因を確認してから治療した方が効率的に治すことができるのです。

(2)SLRテスト

日本語では下肢伸展挙上検査といいます。仰向けに寝た患者の足を上に持ち上げてふくらはぎ側が傷むかどうか確認します。

ふくらはぎ側が傷むようであれば腰椎椎間板ヘルニアと判断します。この検査に他の検査も並行して行い最終的な診断が下ります。

(3)MRI検査

MRI検査は現在最も進んだ画像検査です。大きな筒の中に入って腰の部分の輪切りの画像を撮ります。MRI検査をすると、骨の状態はもとより椎間板の変性や変形、その時の筋肉の炎症などを正確に見ることができます。時間的には30分前後かかります。腰痛の検査ではMRI検査ができる医療機関を選ぶと迅速に正確な診断をしてもらえます

(4)使用する薬について

椎間板ヘルニアのときに医療機関で処方される薬はいわゆる痛み止めです。とにかく痛みを止めることから治療が始まります。痛みを止めることで患者を楽にし、患部の周辺の筋肉をほぐすことができます。

痛い時には、その周辺の筋肉は固く収縮して血行を妨げています。血行が悪くなると痛みを起こす物質が蓄積してますます痛みを悪化させてしまいます。痛み止めで筋肉をほぐして血行を改善すると、痛みを起こす物質の排出もすすみます。また、患者が自主的に動くようになるので筋肉の衰えも防ぐことができます

椎間板ヘルニアに使われる痛み止めの種類

薬品名 使用法 鎮痛剤としての分類(作用機序) 副作用 その他
モーラステープ 湿布薬 非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 比較的少ないがただれが起きることがある 特に関節リウマチへの適正がある
ロキソニン 服用薬

湿布薬

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 比較的少ないが胃粘膜を荒らす 即効性がある
ボルタレン 服用薬

座薬

湿布薬

塗布薬

非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs) 胃粘膜を荒らす 即効性がある

鎮痛効果が非常に大きい

服要薬と座薬は劇薬指定されているので市販薬はない

リンラキサー 服用薬 中枢性筋弛緩剤 発疹、ねむけ、注意力・集中力・反射運動の低下 服用中は禁酒、市販薬はない
リリカ 服用薬 カルシウムチャネルα2δ(アルファ2デルタ)リガンド めまい、傾眠(眠気)、浮腫、体重増加

特に腎臓疾患がある場合には注意が必要

神経障害性疼痛に大きな効果がある
市販薬はない
トラムセット 服用薬 オピオイド鎮痛剤 吐き気、嘔吐、傾眠、便秘、アレルギー(●アナフィラキシー) 市販薬はない

*鎮痛のレベルはモーラステープ、ロキソニン、ボルタレンの順になります。そのほかの薬剤は神経そのものに働きかける薬で医師の処方が必要です。

*神経系に作用する薬剤には減薬に伴う離脱症状が出ることがあります。

  • 副作用は必ず現れるものではありませんが、体質によって重篤な症状になることもあります。特にアナフィラキシーは急速に悪化して命に係わることが多い発作です。

(5)神経ブロック注射

神経ブロック注射とは、神経の周りや神経に薬剤を注射して脳からの痛みの信号を遮断してしまう方法です。この方法では薬剤の効果は数時間なのですが、その後血行が改善して実質的な痛み止め効果は数週間程度も続きます。軽い腰痛なら、そのまま治まってしまうこともあります

①仙骨ブロック

仙骨から脊柱管に薬剤を流し込む注射です。比較的頻繁に行われる神経ブロック注射です。

②硬膜外ブロック

仙骨ブロックで効果が表れなかったときに行うもので、脊柱管の中の神経を保護している硬膜の外側に薬剤を注入するブロック注射です。

③神経根ブロック

仙骨ブロックや硬膜外ブロックで効果がなかった場合に行われるもので神経に直接薬剤を注入します。そのため、注射の際に激痛を伴います。医師の側でも技術が必要とされる注射です

(6)手術

腰痛の素になる椎間板ヘルニアがあまりにも、長引く場合には手術も選択肢に入れなければなりません。現在保険適用される手術はLOVE法とMED法の2種類です。

それぞれに特徴がありますから、自分にあった方法を選択します。一般的に、手術直後はMED法が経過がよいのですが長期的にはほぼ同じ効果が得られると考えられています。

名称 方法 メリット デメリット 手術、入院の総自己負担
LOVE法 全身麻酔で切開して椎間板の患部を切除する。

医師の目視による手術。入院期間は2週間程度

普及した術式なので医療機関を選ばずに受けられる。

 

傷口が大きいため体への負担が大きく治療期間も若干長くなる。

麻酔にかかわるりすくがある。

約10万円程度

*高額療養費制度でもう少し軽減できる

MED法

内視鏡手術

全身麻酔で切開して内視鏡を使って椎間板の幹部を切除する。入院期間は7日程度 全身麻酔だが、

傷口が小さいので体への負担が小さく、治療期間も短い。術後すぐ歩ける。

高度な技術のため医療機関が限られる。まれではあるが失敗のリスクもある。 約25万円

*高額療養費制度でもう少し軽減できる

*高額療養費制度

健康保険制度の一つで、高額な治療費がかかった場合に適用されます。年齢や収入によって医療費が減額されます。具体的な減額に関しては医療機関の窓口で教えてくれます。詳しく知りたい場合には、健康保険組合などに確認しましょう

(7)リハビリ

椎間板ヘルニアは手術を受けただけでは完治したとは言えません。術後のリハビリがその後の生活の質を大きく左右します。

手術直後は、とにかく安静に過ごします。手術の痛みがなくなったらリハビリを開始します

①寝返り

術後の最初のリハビリは寝返りです。ただ、いきなり自分1人で寝返りをすると、腰がねじれて腰痛を再発させてしまう恐れがあります。病院内では看護師や作業療法士などの指導を受けながら寝返りを開始します。

②腹式呼吸

上半身を起こせるようになると腹式呼吸の練習をします。

まず、空気を全部吐き切ってしまいます。そのあと、2秒ぐらい間をおいて自然に空気を吸います。空気を吐き切るときには、おなかをへこませ、吸うときにはおなかを膨らませます。

最初は、呼吸とお腹が膨らんだりへこんだりする動作がちぐはぐな感じがしますが、慣れると連動してきます。お腹に手をあててお腹の膨らみやへこみを実感しながら練習しても構いません

腹式呼吸をすることによって、体幹が鍛えられて腰痛を起こしにくい体質を作ることができます。腹式呼吸は、リハビリ中だけではなく日常生活の中でずっと継続していくことが大切です。

③立ち上がる

最初はサポーター着用でも構いません。徐々になれてサポーターを外しましょう。立ち上がることに慣れたら注意をしながら腰をねじってみます。ただし、この時、伸びをしてはいけません。伸びをすると椎間板の負担になるのです。伸びをするのは、リハビリの最後の動作になります。

④歩行

部屋の中をあることから始めましょう。部屋を整頓してつまずくものやぶつかりやすいものを無くしてから歩行訓練をします。この時期の転倒は今までの努力を台無しにしてしまいます。

室内の歩行に慣れたら散歩にトライしましょう。腰椎ベルトなどを装着しても構いません。

履物は、病室用のサンダルではなくウォーキングシューズを履きましょう。転倒の恐れのない平坦な道から始めます。

6、まとめ

重度の椎間板ヘルニアを煩ってしまうと、慢性的に激しい痛みに苦しめられるようになってしまいます。腰痛といっても侮らず、早期の医療機関への受診を検討してください。

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■ 腰痛には様々な原因がありますが、まれに重大な病気やケガなどが原因となっている場合があります。万が一そのような病気やケガが発見された場合は、医師の指示に従い、原因となっている病気やケガの治療に専念してください。

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赤羽総合腰痛研究所 代表理事 赤羽 秀徳(あかはひでのり)

国際統合リハビリテーション協会認定アドバンスインストラクター
国際統合リハビリテーション協会認定複合的腰痛アプローチ法
ILPT(IAIR Lumbar Pain Technique)腰痛治療セミナー 主宰
国際マッケンジー協会認定療法士

【著書】
・『整形外科領域の痛み』中村耕三(編),真興交易
・『人間工学の百科事典』大久保堯夫(編),丸善
・『よくわかるリハビリテーション』江藤文夫(編),ミネルバ書房
・『臨床理学療法マニュアル』,江藤文夫 他(編),南江堂
・『新看護学10 成人看護2』医学書院
・『運動器の痛み プライマリケア』菊地臣一(編),南江堂